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桜の季節が巡っても
第13章 相愛の春
もう『帰れ』と言うのなら。
両想いになれた意味なんて全くなかった。
これじゃあ片想いの時と何ら変わない。
次っていつ?
何カ月後?
まだ待てと言うのなら。
もっと待てと言うのなら。
あくまでも一緒にいられないのなら。
だからもう、待てない-。
涙を流し、喉を鳴らす泉夏に、秀王は大いに動揺する。
どうやらまた自分の失言で泣かせてしまったらしく-胸が激しく痛む。
ごめん-即座に謝罪され、泉夏の頭に血が上る。
「ごめんって!ごめんって何が?何がごめんなの?ほんとに分かって言ってる?」
火に油を注いだ如く、泉夏の怒りは治まるどころか、更に燃え盛った。
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