この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
桜の季節が巡っても
第2章 了見の夏
「…やっぱ龍はうちのお兄ちゃんよりも全然かっこいい」
「だからあいつと比べるなって。比べようがないんだから」
「お兄ちゃんだけじゃなく、多分、龍に敵う男の人はそういない気がする」
「だから常々そう言ってるだろ」
足元に置かれた携帯用の灰皿に灰を落としつつ、龍貴は自信たっぷりの笑みで泉夏を見遣る。
だから俺にしとけば?-龍貴は続けた。
「俺の事じゃないなとは思った。けど万が一、もしもお前が俺を好きだったとして、きちんと気持ちに応えようと思ってはいたよ。まあ俺も、お前の事はずっと妹みたいに考えてきたけどさ、好意を持たれると誰でも多少は意識するようになるじゃん、その相手の事。そういう好きな気持ちに、そのうち変わるかもしれないって思った。酒と煙草だけは一生やめられないけど、俺は女をそんな風に泣かせたりは絶対しない」
泉夏は無言で微笑み、頷いた。
口だけじゃなく、龍貴はきっと、そうするだろう。
龍貴を好きになっていたのなら、良かったのかもしれない。
でも-。
/1346ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ