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桜の季節が巡っても
第13章 相愛の春
「…やっぱり私の事なんて、好きじゃないと思う」
子供だし。
すぐ泣くし。
私の事は何も知らないと言っていたし-実際、知りようなんてない。
私だって、先生の事は知らない事だらけだけど。
でも少なくとも、私の方がまだ先生をいくらか多く知っている。
可能な範囲での努力をしてきたし。
だけど先生は、私の名前と年と-他に何を知ってる?
きっと-いや、全く何も。
知らないのに、何を好きになるの。
何を好きになれるの。
私があんまりしつこかったから。
同情?
錯覚?
恋とは違う?
そう考えると帰れと言われるのも、何もされないのも、納得がいってしまう-。
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