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桜の季節が巡っても
第13章 相愛の春
「でも…辛いんでしょう?春も、桜の花も。思い出して辛いんでしょう?なのに、どうして?私を思いやって、そう言ってくれているのなら-」
正直過ぎる心臓が、どきどきし始める。
これからはただ待つだけじゃない。
メールも、電話も、きっと出来る。
今までのように、とっても淋しくはない。
だから、大丈夫。
そう言わなきゃと、思っていたのに-。
「俺が泉夏の側にいたい」
不意に歩みを止め、秀王は泉夏に告げた。
「俺がいつだって、泉夏と一緒にいたい」
自分に向けられたその真摯な眼差しに、忽ち涙腺が緩み出す-。
「昔を思い出したくないから、日本を離れたはずだった。やっとその思いから解放されたはずだった」
-なのに。
絡めた指を解き、秀王は突如彼女を掻き抱く。
歩道の真ん中だったが、構わなかった。
正直過ぎる心臓が、どきどきし始める。
これからはただ待つだけじゃない。
メールも、電話も、きっと出来る。
今までのように、とっても淋しくはない。
だから、大丈夫。
そう言わなきゃと、思っていたのに-。
「俺が泉夏の側にいたい」
不意に歩みを止め、秀王は泉夏に告げた。
「俺がいつだって、泉夏と一緒にいたい」
自分に向けられたその真摯な眼差しに、忽ち涙腺が緩み出す-。
「昔を思い出したくないから、日本を離れたはずだった。やっとその思いから解放されたはずだった」
-なのに。
絡めた指を解き、秀王は突如彼女を掻き抱く。
歩道の真ん中だったが、構わなかった。

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