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桜の季節が巡っても
第14章 朧夜の春
溢れる淋しさに、忽ち泣きたくなってしまう。
折角ふたりでいるのに、既に別れの時の事を考えて、胸が張り裂けそうになる。
あと何時間、一緒にいれる?
切ない吐息が零れる。
悔やんでいるなんて、そんな事。
こんなにも大好きで。
こんなにも離れたくないって思っているのに。
自分を抱(いだ)く彼の背に、泉夏は強くしがみついた。
「一緒がいい。帰りたくない。朝までずっとこうしていたい-」
泉夏の訴えに、秀王は押し寄せる喜びを抑えられなかった。
華奢な彼女の身体を掻き抱き、囁く。
「いてくれるの?」
-この俺と。
俺でいいの?
泉夏は頷いた。
折角ふたりでいるのに、既に別れの時の事を考えて、胸が張り裂けそうになる。
あと何時間、一緒にいれる?
切ない吐息が零れる。
悔やんでいるなんて、そんな事。
こんなにも大好きで。
こんなにも離れたくないって思っているのに。
自分を抱(いだ)く彼の背に、泉夏は強くしがみついた。
「一緒がいい。帰りたくない。朝までずっとこうしていたい-」
泉夏の訴えに、秀王は押し寄せる喜びを抑えられなかった。
華奢な彼女の身体を掻き抱き、囁く。
「いてくれるの?」
-この俺と。
俺でいいの?
泉夏は頷いた。

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