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桜の季節が巡っても
第14章 朧夜の春
彼は偽りなど言わない。
そんなのは最初から知っている。
だから余計に。
もうほんと。
恥ずかしくって仕方がない。
けど本当は。
とっても嬉しくもある。
なんて矛盾してるのだろう-。
いつもよりもちょっと強めの抱擁の最中(さなか)。
彼の匂いに酔わされ、この上ない幸福に包まれる。
「…先生」
離れぬように自らも彼の背に手を回す。
「今…何時くらい?」
「多分二時近くかな」
「…あと、どれくらい一緒にいれる?」
「…五時間くらい?」
どんどん迫る、タイムリミット。
もうそれしか時間は残されていないだなんて。
そんなのは最初から知っている。
だから余計に。
もうほんと。
恥ずかしくって仕方がない。
けど本当は。
とっても嬉しくもある。
なんて矛盾してるのだろう-。
いつもよりもちょっと強めの抱擁の最中(さなか)。
彼の匂いに酔わされ、この上ない幸福に包まれる。
「…先生」
離れぬように自らも彼の背に手を回す。
「今…何時くらい?」
「多分二時近くかな」
「…あと、どれくらい一緒にいれる?」
「…五時間くらい?」
どんどん迫る、タイムリミット。
もうそれしか時間は残されていないだなんて。

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