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桜の季節が巡っても
第14章 朧夜の春
「まだ起きるには早い時間だ。もう一度眠ればいい」
秀王の手が、泉夏の頬に触れる。
だかしかし、彼女は首を縦に振らなかった。
「今度は寝ない。朝までずっと起きてる」
自身に言い聞かせるように、泉夏は宣言する。
『寝た方がいい』-彼女を説得させるような事を、秀王はもう言わなかった。
正しくは-言えなかった。
彼女の身体の事を考えるのなら、本来は優しく諭すべきなのだろう。
けれど、ふたりに残された時間が少ない事は、彼が最も良く知っていた。
もしも彼女が寝ないでいてくれると言うのなら-それに甘んじたかった。
今夜は。
今夜だけでいい。
我儘を許して欲しかった。
彼女の寝顔も眺めているのも、それはとてつもない幸せのひとときだったけれど。
でも叶うなら、彼女の声をもっと聞きたい。
もっと彼女と見つめ合っていたい-。
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