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恋花火***Special Starmine
第3章 イケメンですか?
そして放課後、部活の時間。


「美波休んでなくて大丈夫?手痛いんじゃない?」

「うん。春季大会近いし休めないかなって。」


部室でジャージに着替え中、美波の手の包帯が痛々しい…


「今日重いものとか持っちゃダメだよ。」

「大丈夫だよ。笑」

「傷パッカーンしちゃうよ!?」

「平気だって。笑」


…やっぱり美波元気ない…


だけど美波から言ってくるまでは、私からは聞けない…。


「なーつきー」


部室を出ると名前を呼ばれて、そっちの方を見ると、葵ちゃんがフェンス越しに立ってた。


「あれ?今日バド部休み?」

「いや、この子がサッカー部見たいってうるさくて。」


葵ちゃんの隣には、バド部の一年生がいた。


「この子が前話してた子だよ。サッカー部のイケメンを見に来ました。」

「うぎゃー!葵先輩それ秘密ですって!」


なんか盛り上がってる二人。笑


「…でも、彼女さんいるって知ってますから。ただ目の保養に。笑」


こんな風にハッキリ言われた方がまだいい。


さっきの人達みたいに陰口を言われるくらいなら。


「お似合いだと思います。タケル先輩と菜月先輩!」


……初めてお似合いって言われた。


なんだか嬉しくて、また泣いちゃいそう……


「えっ!やだどうしよう!葵先輩!」

「大丈夫だよ。ね?菜月。私もほんとに二人はお似合いだと思うよ。一年の頃から、二人でいるとこよく見かけたけど、そう思ってたよ。」

「ほんと…?」

「うん。私の友達もみんなそう言ってたよ。仲良さそうで羨ましいなーって。みんなただ羨ましいだけだから。言いたい奴には言わしとけ。」

「うん。ありがとう。もう気にしないね。」

「よし。」


葵ちゃんはやっぱり優しい。


話してるだけで元気になる。


前を向こうって思えた。


「じゃーね、邪魔してごめん。部活がんばれー」

「うん。葵ちゃんも頑張ってね。」


ウジウジするのはもうやめる。


そんな暇あるなら自分を磨いて


いつも笑ってたい。


「…同じクラスの友達?」

「あ、うん。」

「すごく綺麗な人だね。」

「モデルみたいだよね。」

「うん。」


やっぱり葵ちゃんってスタイルいいなぁって


立ち去る後ろ姿を見て、改めて思った。

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