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恋花火***Special Starmine
第3章 イケメンですか?
翌日は宣言通り、タケルとは登下校も別にしたし


もちろん、お昼休みも別に過ごした。


「菜月どーしたぁ?」


教室で一人でお弁当広げてたら、隣に葵ちゃんが来た。


「教室で食べんの?」

「うん。」

「珍しいじゃん。今日はタケル君とこ行かないの?」

「…行かないよ。」

「じゃーうちらと食べようよ。」

「いいの?」

「うん。」


葵ちゃんに誘われて、クラスメイト何人かで学食へ向かった。


「げっ」


タケルとバッタリ遭遇…


話すことも別にないので、知らんぷりをした。


「ヤな感じぃ〜」


ギャルみたいな話し方でタケルがブツブツ言ってたけどそれも無視。


「なに?喧嘩ー?」

「いいって。ほらあっち座ろう」


こんな時、どうして葵ちゃんが人気あるのかがよくわかる。


あまり触れてほしくないことはさり気なくフォローしてくれるし


でも聞いてほしい時は言わなくてもわかってくれる。


そういうところ、すごく好き。


「…あ。」


窓際の席に、美波を見つけた。


「美波!」


近くに行くと、美波の席の隣には食べかけのカレーライス。


「レンと?」

「うん。でももう行っちゃったけどね。」

「そうなんだ。」


だけど美波はまだ食べてる途中みたいだった。


「菜月〜どした〜」

「あ、あのね!今友達が……ねぇ、美波もよかったら一緒に食べない?」


私は、あまり深く考えずに美波を誘った。


「うん、一緒に食べよ〜。」


葵ちゃんも来て、美波にそう声をかけた。


すると美波は持っていた箸を置いて


「…行かない。」


そう呟いた。


「…美波?」

「行くわけないじゃん。私だけ知らないのに。」


美波は冷たく私を見た。


「…なに?一人で食べてる私のこと、かわいそうだと思って声かけてきたの?」

「そういうつもりじゃないけど…」

「私あんたのそういうとこ嫌い。」


……ショックだった。


人は誰しも


どんなに仲が良くたって嫌いな部分もあるのはわかる


だけどこうして面と向かって言われると


喉の奥がギュッと苦しくなる。
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