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恋花火***Special Starmine
第3章 イケメンですか?
「…菜月はいいよね。」


なんて言ったらいいのかわからず黙っていたら、美波が再び口を開いた。


「なんもしなくてもタケルがいてくれるし。」

「…なにそれ。」

「キャラ的なもんなのかもしれないけど、周りに可愛がられるしさ。…今まで努力ってしたことないでしょ?菜月といると甘やかされて育ったのがわかるよ。」


もうこれ以上聞きたくない


気付いたら学食を飛び出していた。





「菜月!」


葵ちゃんが追いかけてきて


私の腕を掴んだ。


「大丈夫だって!」

「なにが…」

「菜月は努力してる!だから大丈夫!」

「…ううん。私努力なんかした事ないもん。美波の言う通りだよ。おじいちゃんに甘やかされて育ったんだよ…」


おじいちゃんもだし


周りの人達は皆優しかった。


タケルの家族にもいっぱい助けてもらったし


それに


タケルにだって、たくさん甘えてきた。


「…菜月が努力してるの、一緒にいればわかるよ。」


葵ちゃんが呟いた。


「辛いことがあっても、いつも無理して笑ってんじゃん。私知ってるよ。だっておばあちゃんからよく菜月のこと聞いてたから!!」

「…おばあちゃん?」

「松下のじいちゃんとうちのおばあちゃんよくデートしてるから。」


えっ


デート?


「えぇ!?もしかしてクリスマスいつもデートしてる相手って!?」

「うちのおばあです。」

「マジー!?」


意外な共通点!すごいビックリした!!


「…昔から聞いてたんだ。松下さんとこの菜月ちゃんは頑張り屋さんなんだよーって。いつか話してみたいって思ってた。」

「知らなかった…」

「だから、菜月と出会う前から、私菜月の事好きだったよ!」


葵ちゃんの告白に


今度こそ涙腺崩壊。


私って弱ってる時の押しに本当弱い…


「菜月!!来い!!」


葵ちゃんが両手広げてるから


迷わずその腕の中に飛び込んだ


…と思ったら


「こっから先俺の役目だから〜」


というキザなセリフと共に


タケルが登場した。
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