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恋花火***Special Starmine
第4章 星に願いを
「頼むものまで同じなんて、本当に二人は仲良しだね。」


茜先輩がしみじみとそう言ってきたけど


目の前にいる茜先輩と陸先輩も、だいぶお似合いだよ。


陸先輩はさっきから一言もしゃべらないけど。


周囲と目も合わせないけど。笑


「ねー陸ー」

「…なに」

「…怒ってるの?」


陸先輩は怒ってるんじゃなくて


きっと恥ずかしいんだけど


茜先輩もそれを知ってて


あえて絡むっていう。笑


「あー!あかねだー!あれ!?なっちゃんもいる!?」


海くんと華ちゃんのお帰りだ。


「あれっ!?うんこも一緒やん!」

「うっせー!うんこじゃねー!!」


小5の海くんとたぶん精神年齢がピッタリ合うタケルがプロレスごっこを始めた。


「ねーねーなっちゃん見てえ華ちゃんお花摘んできたの。」

「シロツメクサだぁ!うわー懐かしいなぁ。」


ふと振り返ると


茜先輩と陸先輩が、ニコニコしながらこっちを見ていた。


…なんかもう、二人から漂うただならぬお似合い感に


震えるくらい感動した。



「陸先輩〜海のこと泣かせちった。すんません。」


しばらくして、タケルが海くんを泣かせて登場した。


「もーなにやってんの!?」

「だってゲームやれば勝ちたくなんじゃん?」

「手加減って言葉知らないの!?」

「俺は現実を教えてあげただけだ。」

「もー!」

「また牛でた。」


泣いてる海くんを優しく慰める茜先輩。


…のことを、これでもかというくらい優しい眼差しで見つめてる陸先輩。


もうこのまま二人結婚した方がいい!!


絶対いい!!


あまりにお似合いな二人をぽ〜っと眺めていると


ただでさえ強い結婚願望がムクムクと湧き上がる。


「おい。」


そんな私に、タケルが話しかけてきた。


「おまえもここ開けとけよ。」


そう言ってタケルが指さしたのは、私の左手薬指。


…ねぇ


ほんとにすごいよ


タケルは私の考えてること


全部お見通しなんだね。


「…言われなくても開けておきますけど。」

「うーわ可愛くねぇ」


そう言いながらも


優しく微笑んでくれる


そんなタケルに、私の気持ちはどこまで膨らむのかな?


予約された左手薬指。


早くこの指に


家族の証を輝かせたい。
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