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恋花火***Special Starmine
第6章 VICTORY
「陸先輩が☆♪¥$○%」


タケルは泣きすぎてて何言ってるのかわかんない。笑


「もーみんな最高ー!!」


茜先輩も喜んでいた。


「今日は奮発するぞー!!」


と言って、監督とコーチの奢りで祝勝会in焼肉。


しかも食べ放題じゃないお店!


「ちょっといつまで泣いてんの!」


めそめそしてるタケルに、茜先輩がツッコミを入れてみんな笑っていた。


こんなに泣いてるタケルは久しぶりに見た。


「大丈夫だよ、タケル。」

「へ…?」


泣き顔のタケルの隣に陸先輩が座った。


「強化合宿でゴリゴリしごくから、安心しろ。」

「ひぃー!」


二人の掛け合いが面白くて、サッカー部みんないっぱい笑ってた。




「菜月〜、美味しい?」

「え?あ、はい。美味しいです…」


黙々と焼いて、配ったり食べたりしてたら、いつのまにかニコニコ笑顔になってたタケルが隣に来た。


「なんで敬語?笑」

「なんでだろ…」


なんだか今日のことは夢みたいで…


勝ったのはすごく嬉しいのに


まるでタケルがずっと遠くへ行ってしまったように感じた。


「今日…、タケル凄かった…」

「そ?」

「うん…。あんなに苦手だったFKだってバッチリ決めちゃって。なんかもう雲の上みたいな…」


話してると、「タケル〜」って、またどっかからタケルを呼ぶ声がする。


「あ、大丈夫だから行って来なよ。」

「んじゃー俺の分も焼いておいて。」


タケルはそう言って席を立った。


中学の時からは信じられない光景。


私の知らないうちに、タケルはたくさんの人間関係を築いてて、まるで人気者っぽい…。


「なにー?沈んだ顔しちゃって。」

「…美波。」


隣に美波が来た。


「…実はさっき、レンと話したんだ。」

「え!いつのまに!?話って!?」

「んー、気持ちぶつけたっていうか。初めて自分の気持ち言ったよ。」

「そうなんだ…美波頑張ったね。」

「あんたのおかげだよ。」

「…私の?」

「うん。菜月が受け止めてくれたから、なんか頑張ろうって思えて。したら言えた。もっと早くレンと向き合ってればよかったよ。」

「それって…?」


美波はひとつ深呼吸をして、言った。


「…うん、お別れしたよ。」

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