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優しい愛には棘がある
第2章 Moon crater affection
「あっ、そこ、ダメぇぇ……」
由多香の長い焦げ茶の髪が、ひとりでに暴れる彼女の腕に絡みつく。
「何がダメか、はっきり言って下さい」
少女のメゾより少し高い、とりたてて特徴はなきにせよ極上に誘惑的な声音が囁く。
男装の少女が裸体の女の乳房に吸いつく。
赤く膨れ上がった頂を白い貝殻のごとく歯列の覗く唇が覆い、野生的な吸引音と水音が立つ。
「…──っ!!あっ、ああっ、……」
「由多香お姉様可愛いです。でも、こんな態度じゃ下のお口の方が分かりやすいですよ?」
「……んっ、はぁっ、じんじんする……ちょうだい……ちょう、だい、貴女を……、早くぅぅ……っ」
少女の舌先と乳輪が、不揃いな唾液の線を引く。少女が口舌を操る度、女の胸が呼び水に浸り、その指先が遊ぶ度、女の脚が宙に引き攣る。
「まだ、お預けです」
「…──?!っ……」
由多香の顔が慄いた。
少女がローターのスイッチを入れて、由多香の神経の集積回路に、その先端をあてがったのだ。