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優しい愛には棘がある
第2章 Moon crater affection
「ぁっ……ダメ……」
「あらあら愉快な声だこと。……いづる?お望みのようだから、身体に教え込んであげる。貴女がこれまで安全な家庭にいられたのは私達のお陰。まさか今更、私達以外の誰かのために、こんなことで後ろめたさなんて……ありえないわよね?」
「っ、やめて……下さい……由多香お姉様と私は、血が──」
「いらっしゃい。 いづるは私が、何度だって矯正してあげる」
「いや、です……いやぁぁああっ……」
腕を掴み上げられて、ローテーブルに引きずられてゆく。
「由多香お姉様……っっ、お姉さ…──ぁっ」
いづるは身体を硬い台に打ちつけた。
もの言わぬ人形同然の由多香の耳は、今宵も世間一般の道徳を排除しているようだった。
聞き入れるのは、姪のささめく仮初めの睦言。そして佐和の声だけだ。
「ねぇいづる?貴女、私の教育が本当にのみ込み早かったわよね。初めての夜だって、生娘じゃないみたいにすぐ濡れちゃって……」
「ちが……違います……」
「ほぅら、お洋服を脱がせてしまえばどのみち誤魔化せなくなるわ」
「はぁっ、お姉様……お姉様達に、本当に感謝しています……でも私……だからっ、……」
ジャケットが床に落ちてゆく。佐和はいづるのシャツをはだいてボトムを下ろした。
他人の目に触れるべきでないところを守るものが、みるみる除かれてゆく。
抗う術を持たない少女は生まれたままの姿になり、後ろ手に手枷を嵌められた。