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快楽の館
第2章 【第2章】森の中

「いつもお互いの家かホテルだったから、マンネリしちゃったのかなって…。だからたまには野外とか、リオも興奮するんじゃないかな?」



そのつもりで今日はこんな人気のない山奥に連れてきたのか。


彼が一生懸命考えてくれたことだが、私はこんなとこでしたくない気持ちでいっぱいだった。



『そんな事ないよ。それに、こんなとこでしてて人に見られたら、私恥ずかしい…』



彼が残念そうな顔をしている。



そのとき、急に雨が降ってきた。




「え、今日は晴れの予報だったのにな…。仕方ない。今日はもう帰ろうか」



彼は無理に笑って私の手を握って、元来た道を進んでいく。



雨はどんどん強くなっていった。


足元は道がないのでドロドロだ。

『きゃっ!』


「リオ!」


滑って転けてしまった。



「大丈夫?」


『うん、平気。それより、こんな大雨で道が分からないよ。無事戻れるかな』



「大丈夫!俺を信じて!」



彼が手を差し伸べてきたので、掴んで立とうとした時、濡れた手が滑って、私は坂を勢いよく滑りおちてしまった。



「リオ!リオー!」




すごい勢いで滑って行く。




私死ぬのかな!?
怖い、止まらない!!!


彼の私を呼ぶ声がどんどん遠くなっていく。
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