この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
快楽の館
第2章 【第2章】森の中
「いつもお互いの家かホテルだったから、マンネリしちゃったのかなって…。だからたまには野外とか、リオも興奮するんじゃないかな?」
そのつもりで今日はこんな人気のない山奥に連れてきたのか。
彼が一生懸命考えてくれたことだが、私はこんなとこでしたくない気持ちでいっぱいだった。
『そんな事ないよ。それに、こんなとこでしてて人に見られたら、私恥ずかしい…』
彼が残念そうな顔をしている。
そのとき、急に雨が降ってきた。
「え、今日は晴れの予報だったのにな…。仕方ない。今日はもう帰ろうか」
彼は無理に笑って私の手を握って、元来た道を進んでいく。
雨はどんどん強くなっていった。
足元は道がないのでドロドロだ。
『きゃっ!』
「リオ!」
滑って転けてしまった。
「大丈夫?」
『うん、平気。それより、こんな大雨で道が分からないよ。無事戻れるかな』
「大丈夫!俺を信じて!」
彼が手を差し伸べてきたので、掴んで立とうとした時、濡れた手が滑って、私は坂を勢いよく滑りおちてしまった。
「リオ!リオー!」
すごい勢いで滑って行く。
私死ぬのかな!?
怖い、止まらない!!!
彼の私を呼ぶ声がどんどん遠くなっていく。