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快楽の館
第8章 【第8章】お別れ
荷物をまとめて、廊下に出るとミカコさんが寂しそうな顔で立っていた。
「本当はもっといてほしいわ…」
ミカコさんは潤んだ目で私を見てきた。
愛おしくてキスをする。
『また来てはダメですか…?』
ミカコさんは泣きそうな顔で
「単身赴任中の主人さえ帰ってこなければ…」
と言った。
そうだ、ミカコさんにも普通の家庭がある。
壊してはいけない。
私はすごく虚しくなった。
玄関ではアンナとヒトミが待っている。
『ミカコさん、お世話になりました。…お元気で』
「リオさんもお気をつけて…」
私は玄関を出て、2人に案内されるまま道を下りていった。