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一族の恥
第1章 お母さんへ
 アンナはもう、顔じゅう血まみれや。
 けど、里奈子みたいにでかい声出して喘いどったわ。



 せやから、「うるさいねん」みたいなことを言うてもっとアンナをどついたわ。
 ぼくの拳も擦り切れてな、アンナの血と混じって汚れとったわ。
 それ見たら余計興奮した。



 もっと興奮したくて、腰振りながらもっとどついたった。


 
 アンナの血だらけの顔がもっと汚れてな、両目瞼が赤紫色にぼたーって腫れ上がって、番町更屋敷のお岩さんみたいになってもーてたわ。






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