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一族の恥
第1章 お母さんへ
せやから、仕方ないことやと思ってる。
けどな。
忘れたとは言わせへんぞ、美津枝。
ぼくが13歳のとき、あんたはぼくを犯したんや。
ぼくはあんたのものやったんや、仕方のないことや。
けどな。
あんたはあの時、ぼくを殺したんや。
ぼくの魂を殺したんや。
あの不倫バカのお父さんが酒に酔ったついでにふらっと家に帰ってきて、あんたをぼっこぼこにどついた晩や。
龍二はなんも知らんねや。
あいつはずーっと、塾通いやったからな。
ぼくは夜遊びとかバイク遊びとかに夢中になってろくに学校も行ってへんアホな長男やって親戚一族には思われてたやろうけどな、たまにそんなしてお父さんが帰ってきてお母さんをボコるから、ぼくがそうならな、定期的に床の上で倒れて白目向いてるとこを発見して病院に連れてったらな、お前は今頃、生まれ変わって新しい人生を歩んどったはずや。
けどな。
忘れたとは言わせへんぞ、美津枝。
ぼくが13歳のとき、あんたはぼくを犯したんや。
ぼくはあんたのものやったんや、仕方のないことや。
けどな。
あんたはあの時、ぼくを殺したんや。
ぼくの魂を殺したんや。
あの不倫バカのお父さんが酒に酔ったついでにふらっと家に帰ってきて、あんたをぼっこぼこにどついた晩や。
龍二はなんも知らんねや。
あいつはずーっと、塾通いやったからな。
ぼくは夜遊びとかバイク遊びとかに夢中になってろくに学校も行ってへんアホな長男やって親戚一族には思われてたやろうけどな、たまにそんなしてお父さんが帰ってきてお母さんをボコるから、ぼくがそうならな、定期的に床の上で倒れて白目向いてるとこを発見して病院に連れてったらな、お前は今頃、生まれ変わって新しい人生を歩んどったはずや。