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激情パラドックス
第3章 パラドックス
結婚なんて……。だってまだ28だろ。けど同い年の佐久間は25の優花と結婚し、親になるのか……。ズシンと重くのしかかる現実。確かに俺はさくらと結婚のことなんか話したこともなかったし、する気もなかった。けど別れる気だってなかった。定期的に会って俺の部屋で過ごし、たまに旅行したりして、定期的にセックスして……、それが続けば俺は満足だったんだ。
けど……、さくらは満足してなかったのか?もしかしたらもっとちゃんとしたデートをしたり、結婚に前向きになったりして欲しかったんだろうか。それともまさか……俺のセックスじゃ物足りなかった、とか……?
「いやいや、それはない。ない!」
「ん?どうした大和」
「……や、なんでもねー。……てか、佐久間ってすげーな。なんか、大人だな」
「何言ってんだバーカ。大和がガキなんじゃね?」
「くっ……悪かったな」
俺には想像できない。佐久間みたいにちゃんと大人になって生きることが……。仕事も女も、大学時代からダラダラ続いてる俺の人生。俺はそれに不満はない。別段、金にも女にも困ってないんだから。――それがなんか問題なのか……?なんだかモヤモヤした気持ちになった。
休憩時間に携帯を見ると、さくらからの返信が来ていた。緊張しながら開けると、こう書かれていた。
『ごめんね。大和の言うとおり、私は浮気女です。
悩んでいたけどきちんと話します。だから会って下さい。
置きっぱなしの荷物も取りに行かなきゃいけないよね。
いつなら行ってもいいですか?』
ふぅ……、と俺は大きく溜息をついた。とうとう浮気を認めたか……ほんと情けねぇな俺。まぁいい、今の俺には美弥がいる。そう思いながら返信を打つ。
『今夜なら早番だから19時頃には家にいるけど来れる?
俺もきちんと話してちゃんと別れたい』
すぐに返信が来る。
『じゃあ19時過ぎに行くね』
よし……、これでちゃんと別れられるぞ。と、一歩前に進んだ気持ちになった。
けど……、さくらは満足してなかったのか?もしかしたらもっとちゃんとしたデートをしたり、結婚に前向きになったりして欲しかったんだろうか。それともまさか……俺のセックスじゃ物足りなかった、とか……?
「いやいや、それはない。ない!」
「ん?どうした大和」
「……や、なんでもねー。……てか、佐久間ってすげーな。なんか、大人だな」
「何言ってんだバーカ。大和がガキなんじゃね?」
「くっ……悪かったな」
俺には想像できない。佐久間みたいにちゃんと大人になって生きることが……。仕事も女も、大学時代からダラダラ続いてる俺の人生。俺はそれに不満はない。別段、金にも女にも困ってないんだから。――それがなんか問題なのか……?なんだかモヤモヤした気持ちになった。
休憩時間に携帯を見ると、さくらからの返信が来ていた。緊張しながら開けると、こう書かれていた。
『ごめんね。大和の言うとおり、私は浮気女です。
悩んでいたけどきちんと話します。だから会って下さい。
置きっぱなしの荷物も取りに行かなきゃいけないよね。
いつなら行ってもいいですか?』
ふぅ……、と俺は大きく溜息をついた。とうとう浮気を認めたか……ほんと情けねぇな俺。まぁいい、今の俺には美弥がいる。そう思いながら返信を打つ。
『今夜なら早番だから19時頃には家にいるけど来れる?
俺もきちんと話してちゃんと別れたい』
すぐに返信が来る。
『じゃあ19時過ぎに行くね』
よし……、これでちゃんと別れられるぞ。と、一歩前に進んだ気持ちになった。