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激情パラドックス
第8章 恋の都パリ
「明日はもう日本に戻るんだね……」
「ああ、なんか実感わかないな」
「また仕事ばっかりの毎日か~。ぐったりしちゃうね」
「ああ。けどそれより俺は……、七瀬と会えなくなるのがつらい」
帰りの飛行機も僅かに違う便だ。
「うん……」
「俺のこと、少しは信じられるようになった?」
「なったよ。大和の気持ちが本当だって……この三日間で、すごくわかった」
「よかった。じゃあ東京でもまた会おう、な?」
「うん、その前に……、」

七瀬はなんだかためらいがちだ。
「ん?どうした?」

「今夜は、離れたくない。大和と一緒にいたい……」

とてつもない喜びが俺を包み込む衝撃。まるで稲妻が走ったようだ。
「七瀬……、えと、それって……」
「……言わせないで、これ以上」
「う、うん」
胸の鼓動が高まり、緊張感が走る。久しぶりに女性と過ごす夜……、がっついてドン引きされないようにしないとな……いや待て、一緒に過ごすからってセックスできると決まったわけじゃないだろ……と、俺は懸命に冷静になろうとした。


どっちで過ごすか迷った結果、俺のホテルに荷物を取りに行ってから、七瀬のホテルに行く事になった。
「こんなに近いとこにいたんだな」
「うん。知ってたんだけどね、言ったら毎日会いたくなっちゃう気がして……」
「七瀬がそんな風に思っててくれたってだけで、俺は満足だな」

部屋に着き、七瀬がドアの鍵を閉めると、俺の緊張はピークに達した。
「シャワー、先にどうぞ」
「あ、うん」
俺はシャワールームで呼吸を整える。しくじらないように、嫌がられないように、ずっと一緒にいられるように……、細心の注意を払って接しよう。

……え?ずっと一緒にいられるように……?

俺は自分の中から自然に出てきたその気持ちに驚いた。そしてこんな風にちゃんと俺に恋をしてくれていた過去の女性達に対し、申し訳なく感じた。
(俺は、こういう気持ちに、応えてやれてなかったんだよな……アホだな)
自分から恋をすることを知って、いろんなことが見えてきた。シャワーを終え、バスローブを着て部屋に戻る。
「お待たせ。次どうぞ」
「はーい」

七瀬がシャワーを浴びに行く。俺はスプリングの効いたベッドに腰かけ、テレビを見て待つ。ああ、今そこで……裸なんだな。これから同じホテルのバスローブを着て、七瀬が出てくるんだな……。そう思うだけで興奮する。
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