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花咲く夜に
第5章 交錯
拓海と通話しているめぐるを、
少し離れた場所から昭恵が見ていた。
『………こりゃ、
ちゃんと話さないとねぇ………』
と呟いた。
貴斗は配達を終えて局に戻る。
配達済みの伝票をチェックし、
事務員に挨拶をしてタイムカードを押した。
『お先に失礼しまーす』
お疲れさまーーー、
と声がかかる。
『………はぁ………
腰痛ぇ…………』
力仕事には慣れているのに、
使う筋肉が違うのか腰が痛む。
ポンポンと叩いて、
ワゴンRに乗り込もうとした。
『………貴斗くん………………??』
女性の声に振り返ると、
見覚えのある顔があった。郵便局の駐車場に設置してあるポストに何やら投函している。
『………あ』
『やっぱり!
そうじゃないかと思ったの!』
三崎唯【ミサキユイ】………高校の同級生だ。
そして、当時付き合った子だった。
『同窓会にも全然顔出さないんだもん!』
ニコニコと小さな顔を綻ばせて、
唯は嬉しそうに言う。
『久しぶりだね。
あれ?』
『んふふ。バレた?(笑)』屈託がない。
唯の左手薬指には、
キレイなシルバーリングが輝いている。
『昨年だよ。
あたし、旦那と実家継いでるんだ』
『道理で!
何かキレイになったもんな』
唯は長い髪をまとめ、
普段着だが華やかさを纏っている。
ロングパーカーに、デニム。
ジャケットを羽織っている。
少し離れた場所から昭恵が見ていた。
『………こりゃ、
ちゃんと話さないとねぇ………』
と呟いた。
貴斗は配達を終えて局に戻る。
配達済みの伝票をチェックし、
事務員に挨拶をしてタイムカードを押した。
『お先に失礼しまーす』
お疲れさまーーー、
と声がかかる。
『………はぁ………
腰痛ぇ…………』
力仕事には慣れているのに、
使う筋肉が違うのか腰が痛む。
ポンポンと叩いて、
ワゴンRに乗り込もうとした。
『………貴斗くん………………??』
女性の声に振り返ると、
見覚えのある顔があった。郵便局の駐車場に設置してあるポストに何やら投函している。
『………あ』
『やっぱり!
そうじゃないかと思ったの!』
三崎唯【ミサキユイ】………高校の同級生だ。
そして、当時付き合った子だった。
『同窓会にも全然顔出さないんだもん!』
ニコニコと小さな顔を綻ばせて、
唯は嬉しそうに言う。
『久しぶりだね。
あれ?』
『んふふ。バレた?(笑)』屈託がない。
唯の左手薬指には、
キレイなシルバーリングが輝いている。
『昨年だよ。
あたし、旦那と実家継いでるんだ』
『道理で!
何かキレイになったもんな』
唯は長い髪をまとめ、
普段着だが華やかさを纏っている。
ロングパーカーに、デニム。
ジャケットを羽織っている。