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花咲く夜に
第4章 衝撃
午前4時40分。


風はほとんど止み、
雨は小雨となっていた。


『はあぁ〜〜〜〜〜……』
貴斗とめぐる、昭恵は自宅の座敷間でへたり込む。


『良かった………』
『良かったね……』


あのあと、
優さんは隣町の総合病院へ搬送された。
左脚……膝下を打撲して骨折。
奥さんの美園さんは付き添ってそのまま泊まりに。
杏奈ちゃんは義父母(タクシーで2時間で帰って来れた)が引き取り自宅へと帰って行った。



『骨折で済んだら御の字だわ……』
昭恵が息を吐いた。

『………ホント。
優、危険を感じてちょうどハウスから出たトコだったんだと』

『良かったぁ………』


全治3ヶ月。
当直医の診療では『寝てれば治る』
と言われたらしい。


めぐるは急な出来事で頭が追い付かずにいたが…………
とにかく無事だと判明したら脱力した。


『………ハウスの圧力って凄いのね………』

思わず溢した。

『ああ。
風を受けたら圧が酷くなるんだよ。
ペットボトルを手で握りつぶすみたいに、グシャリ』

『……もうあんなのは見たくないやね』
昭恵はその数年前の出来事を云っているのだろう。


『アタシは寝るよ。
アンタらもちょっとは寝なさいな』
と座敷間を出て行った。


貴斗とめぐるはびしょ濡れのままである。
だいぶ乾いてきていた。


『風呂、入るか……』

『先にどうぞ』

『分かった。んじゃ…
いや、待てよ。ちょっと来い』

腕を引っ張られた。
『痛いっ、
何するのっ』

貴斗は無言でぐいぐいとめぐるを引っ張って行く。


風呂場に着き、
貴斗は蛇口を捻り湯を全開にして出す。

脱衣場でめぐるの服を脱がせた。

『冷え切ってるな…』

『さ、さぶっ』

めぐるは髪も結ぶ余裕もないまま、
雨の中を走り回ったためベトベトである。

『とりあえず全部脱げ。
風邪悪化しちまうぞ』


(……あ。
そうか………

風邪気味だと思われてたんだっけ……

もしかして、
私を先に温めようとしてる………?)
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