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花咲く夜に
第5章 交錯
翌日、
貴斗は朝から普段通りに同じように働いている。


めぐるも普段と同じ時間に起床し、
作業着に身を包んで長靴を履いて作業する。


昨日……
無言のまま帰宅してからずっと気まずい。


が、
めぐるは何か言いたいのにそれが何かも分からず………

もどかしさを持て余したまま、
ギスギスした雰囲気で作業をする。


仕事の話はするのに、
どこか事務的だ。


貴斗は表面には出さないものの、
昨日からのめぐるのぎこちない態度に腹を立てていた。

(何だよ。
昨日からギスギスしてる。何か腹立つなー……)

牛は敏感に察知したのか?1頭が貴斗を後ろ足で蹴った。

『いでっ』

転びそうになって、
バランスを崩してしゃがみ込む。

チラリとめぐるを見たが、彼女は無言で全くこちらを見ずに作業をしている。


ムカッとした。
が……
貴斗も素直な質ではない………


ストレートには表現出来ずに、
剣呑なままの態度で昼過ぎまで作業した。
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