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魂喰い姫〜コンクイヒメ〜
第3章 取り戻し姫
王子は姫様に目を留めると、
スタスタと優雅に歩いてきた。
まるで輝く光の粒が、体じゅうから舞っているようだ。
王子は片膝を着けてしゃがむ。
『貴女様が39の姫様ですね?
どうぞお見知り置きを………41の国の王子、クゥと申します』
と手を差し出す。
姫様は緊張し過ぎて小刻みに震えだした。
『姫様。
王子様が仰有てくれてますよ。
手を、載せるだけで良いのです……』
ばあやは小さな声で耳打ちした。
姫様はばあやを見上げると、
意を決したように頷いた。
王子の掌に、
右手の指先をちょこんと載せる。
王子が、
ぎゅっと握り姫様を引っ張った。
『きゃあっ』
『ははは、姫様!出逢いに感謝だ、踊ろう!』
王子は姫様を抱くようにし、
ステップを踏む。
『いやっ、きゃあっ………躓くわっ!』
慌てる姫様に、
『つま先で床を跳ねるだけで良いのです。
さあ、力を抜いて』と余裕の王子。
『私が合わせますから。ご安心下さい』
姫様は、
あたふたしていたが……………………
徐々にステップを踏み始めた。
周りが2人をチラチラ見る。
「まあ、お似合いの2人ね」「なんと愉げな脚だろう」
2人の周りに、
光が舞う。
ばあやは、呆然と姫様を見た。
笑って踊る姫様を初めて見た………………
良いことだ。
41の国の王子は、
年齢より遙かに大人びているらしい。
まるで恋人を見守るかのような、眼差し。
姫様も視線を合わせて笑う。
チリッ…………
ばあやの胸に、
何とも言えない火種が湧いた。
熱い怒り。
(何を??何に怒るというのじゃ………………)
自問する。
2人は「きゃはははは…………」と声をあげて踊っている。
周りはパラパラ拍手を始めた。
『私たちも踊るか!』どこかの国王の言葉で、
チークタイムに変わる。
それぞれ、
国王と妃がペアを組み踊り始めた。
ばあやは隅でそれぞれが踊るのを眺めていた。
スタスタと優雅に歩いてきた。
まるで輝く光の粒が、体じゅうから舞っているようだ。
王子は片膝を着けてしゃがむ。
『貴女様が39の姫様ですね?
どうぞお見知り置きを………41の国の王子、クゥと申します』
と手を差し出す。
姫様は緊張し過ぎて小刻みに震えだした。
『姫様。
王子様が仰有てくれてますよ。
手を、載せるだけで良いのです……』
ばあやは小さな声で耳打ちした。
姫様はばあやを見上げると、
意を決したように頷いた。
王子の掌に、
右手の指先をちょこんと載せる。
王子が、
ぎゅっと握り姫様を引っ張った。
『きゃあっ』
『ははは、姫様!出逢いに感謝だ、踊ろう!』
王子は姫様を抱くようにし、
ステップを踏む。
『いやっ、きゃあっ………躓くわっ!』
慌てる姫様に、
『つま先で床を跳ねるだけで良いのです。
さあ、力を抜いて』と余裕の王子。
『私が合わせますから。ご安心下さい』
姫様は、
あたふたしていたが……………………
徐々にステップを踏み始めた。
周りが2人をチラチラ見る。
「まあ、お似合いの2人ね」「なんと愉げな脚だろう」
2人の周りに、
光が舞う。
ばあやは、呆然と姫様を見た。
笑って踊る姫様を初めて見た………………
良いことだ。
41の国の王子は、
年齢より遙かに大人びているらしい。
まるで恋人を見守るかのような、眼差し。
姫様も視線を合わせて笑う。
チリッ…………
ばあやの胸に、
何とも言えない火種が湧いた。
熱い怒り。
(何を??何に怒るというのじゃ………………)
自問する。
2人は「きゃはははは…………」と声をあげて踊っている。
周りはパラパラ拍手を始めた。
『私たちも踊るか!』どこかの国王の言葉で、
チークタイムに変わる。
それぞれ、
国王と妃がペアを組み踊り始めた。
ばあやは隅でそれぞれが踊るのを眺めていた。