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人妻温泉
第2章 その2
田川晴敏(38)は、
2月に〔人妻温泉〜をんなの里〕に1泊してからというもの、
穏やかに日々を送っていた。
3月に入り、
年度末の忙しい時期に差し掛かる。
部長からは『書類作成が遅い』と叱られ、
後輩社員からは『現場のスタッフがクライアントと揉めた』など相談(ほぼ文句であるが)され、
日常は変わらない。
が、
『あの里に行けば本当に寛げるのだ』との思いから、辛くても耐えた。
世間は春を間近に、
浮き足立っている。
俺はまた3月末の土日に〔人妻温泉〜をんなの里〕に予約を入れた。
予約する際、電話越しに佐藤ゆりは『2月にはありがとうございました。小早川も感謝しております』
と丁寧に付け加えた。
(覚えてくれているというのは、良いものだなぁ)
俺は土日を楽しみに仕事に励んだ。
女性社員から『係長、何か良いことあったんですか?』と冷やかされた……
2月に〔人妻温泉〜をんなの里〕に1泊してからというもの、
穏やかに日々を送っていた。
3月に入り、
年度末の忙しい時期に差し掛かる。
部長からは『書類作成が遅い』と叱られ、
後輩社員からは『現場のスタッフがクライアントと揉めた』など相談(ほぼ文句であるが)され、
日常は変わらない。
が、
『あの里に行けば本当に寛げるのだ』との思いから、辛くても耐えた。
世間は春を間近に、
浮き足立っている。
俺はまた3月末の土日に〔人妻温泉〜をんなの里〕に予約を入れた。
予約する際、電話越しに佐藤ゆりは『2月にはありがとうございました。小早川も感謝しております』
と丁寧に付け加えた。
(覚えてくれているというのは、良いものだなぁ)
俺は土日を楽しみに仕事に励んだ。
女性社員から『係長、何か良いことあったんですか?』と冷やかされた……