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恋するアイドル❤︎〜内緒の発情期〜
第6章 禁断の恋
暗い瞳孔を開いた彼はただ硬直しているばかりだった。
何を言われているのか、よく分かっていないようにも見える。
これはもう、鈍いとか、疎いとか、そういう次元じゃない。
たぶん、おそらく、きっとこれは。

「好きです!抱いて下さいっ!!」

女という生き物を、信用していない顔だ。
ビクッと拒絶反応を示す八反田さんに構わず飛び付く。
ずっとずっと、こうしたかった。
告白して、抱き付いて。
そんな私を抱き締めてほしかった。
だけれども……。
どうしてあなたは哀しい目の色を携えて、私を見下ろすばかりなの?

「すみません……」

彼は変わらぬ様相で抑揚なく言った。
微動だにしない身体は、間違いなく私を拒んでいた。
そして恐れていた。
抵抗すらしないのは申し訳なさからくるものなのか、彼はもう一度、

「すみません、風間さん」

私に謝罪した。
これじゃあまるで、八反田さんが悪いことをしているみたい。
いや、悪いこと、してるのかも。
だって、だって。
不倫は悪いこと。
その2文字に踏み込ませようとしてる私は、もっと悪い人間なのかな?
他の人のものを取るのは良くないこと。
盗みは犯罪なんだって、私の本当のお母さんも言ってた。
それじゃあ……。
私のこの気持ちも、悪いことなの?
こんなに好きなのにっ‼︎

「すみません、あなたの気持ちには答えられません」

八反田さんは、からかってすみませんでした、そう続けた。

「あなたがそんなにも想っていてくれたなんて、知らなくて……。今も信じられない……。俺を?まさか……」

八反田さんは唇を噛み締めていた。
決して私の顔を見ずに、首を横に振るばかりだ。

「本当に、からかってすみませんでした。少し頭を冷やしてきます……」

八反田さんは、顔を片手で隠すようにして踵を返しこの場を後にした。
心を塞ぎ込んでしまった八反田さんのそれと同様に、無味乾燥の音をさせて扉が閉まる。
私の手元に残されたえんじのストライプだけ、悲しそうな表情で私を慰めてくれていた。
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