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恋するアイドル❤︎〜内緒の発情期〜
第8章 躰の疼き……
「そう。だからダメ。それでその人と、あの後エッチなことしたの。だから嶋くんのことは忘れちゃったって言っておいて」
「可哀想だな、とげるのやつ」
「嶋くんモテるから大丈夫だよ。あれ?でも待って。嶋くんは黒咲くんがその……あやしいサイトの会員なの知ってるの?」
「知らないよ。昔それとなく話をしてみたけど、何のエロゲって言われた」
「ぶっ!嶋くんらしい」
「風間さんは信じてくれてるの?」
「うん。私が痴漢されてるの、本当なんだもん」
黒咲くんは微笑して、風間さんは騙されやすいだろうと私を見透かした。
なんで分かるのと尋ねると、黒咲くんはとうとう身体を大空に投げ出して背伸びをした。
「……風間さんは良い人だね」
なんとなく、心を開いてくれたのかなと思った。
私も、珍しく彼には安心感を抱けると直感で思った。
八反田さんへの想いとはまた別の、なんとも形容し難い感覚。
探していた何かを見つけたような……。
いつしかチャイムが鳴り、私達はまた教室へと戻った。
掃除の時間が始まり、箒を手にする。
するとスマホがブレザーのポケットで震えた。
確認すると、嶋くんからのLIMEだった。
〔この前はごめん……〕
泣き顔の絵文字が最後に添えられ、そうやって一言。
別に気にはしてなかったから、どうでも良かったのだけど、既読にしてしまったから無視は出来ない。
〔別に大丈夫。黒咲くんになんか聞いたの?〕
すると、すぐに返事がきた。
〔謝った方がいいって言われた……〕
これには私もちょっと呆れてしまう。
〔それなら直接謝って欲しかったナァ……〕
それだけ伝えて、スマホをポケットに戻し掃除を再会した。
すると、どこからか、廊下走らないでよと女の子達の罵声が聞こえて、やがてドタバタが私のところで止まった。
「この前は、すみませんでしたぁ!!!!!!」
このところ土下座にも種類があるのをつぶやいたーで見知っていたけれど、滑り込み土下座というのを初めてみた。
嶋くんはしばらくその状態を崩さず、クラスメイトから失笑されても頭を上げなかった。