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恋するアイドル❤︎〜内緒の発情期〜
第8章 躰の疼き……
私が根負けして、
「別に怒ってはないよ」
と返すと、嶋くんは涙目で顔を上げたあと、
「土下座イル」
「ぶっ」
首をぐるぐる回す一発ギャグを決めて周囲の嘲笑を勝ち取った。
「うう、やっぱり風間は天使だぁぁぁ……っ!!」
私も思わず肩を揺らしてしまえば、彼は嬉々として私に飛び付いて喚くから厄介だ。
「ちょ、それがヤなんだってばぁ……っ」
自分で言っておきながら、ふと、考える。
やっぱり八反田さんも嫌だったのかなぁ……。
突然触れられたら、誰だって戸惑うよね。
順序ってものがあるのだと今更ながら気づかされる。
八反田さんに謝らなきゃ……。
でも近づくなって言われてるしどうしたら?
嶋くんに抱きつかれながらそんなことを考えてしまう私も不謹慎極まりないけど。
「おい……風間さん、嫌がってるぞ」
すると何処からともなく黒咲くんがやってきて、嶋くんを引っ剥がしてくれた。
「だって風間かわいいんだ‼︎仕方ないだろ‼︎」
「そんなことは皆知ってる。もういいから、行くぞ」
黒咲くんは、お世話になりましたと挨拶をして、嶋くんを引き摺って教室から出て行った。
女子の誰かがほの字になる。
「やっぱり黒咲くんは大人だわ」
大人かぁ……。
そこで、ふと閃いた。
黒咲くんに相談してみようか……。
オトナな秘密を持っている彼なら、私の恋の解決の糸口を見つけてくれる気がする。
私は嶋くんに、許してあげる代わりに黒咲くんのLIME教えてとメッセージを送った。
♡
「話ってなに?」
放課後にもなると、校舎内には男女の影が色濃く浮き上がり始める。
先生達の目を気にして離れていた恋が、夕陽が沈むのと共に我慢の臨界点を超えてしまうのだろう。
だから、この時間、校内一のイケメンを捕まえるのは案外に簡単だった。
中庭は愛を語らうカップル達がそこかしこにいらっしゃる。
その中にシングルが交じるのはどうにも耐え難い羞恥だ。
しかし、彼はそんなことに目もくれず、薔薇についた害虫の駆除に一人勤しんでいた。
「別に怒ってはないよ」
と返すと、嶋くんは涙目で顔を上げたあと、
「土下座イル」
「ぶっ」
首をぐるぐる回す一発ギャグを決めて周囲の嘲笑を勝ち取った。
「うう、やっぱり風間は天使だぁぁぁ……っ!!」
私も思わず肩を揺らしてしまえば、彼は嬉々として私に飛び付いて喚くから厄介だ。
「ちょ、それがヤなんだってばぁ……っ」
自分で言っておきながら、ふと、考える。
やっぱり八反田さんも嫌だったのかなぁ……。
突然触れられたら、誰だって戸惑うよね。
順序ってものがあるのだと今更ながら気づかされる。
八反田さんに謝らなきゃ……。
でも近づくなって言われてるしどうしたら?
嶋くんに抱きつかれながらそんなことを考えてしまう私も不謹慎極まりないけど。
「おい……風間さん、嫌がってるぞ」
すると何処からともなく黒咲くんがやってきて、嶋くんを引っ剥がしてくれた。
「だって風間かわいいんだ‼︎仕方ないだろ‼︎」
「そんなことは皆知ってる。もういいから、行くぞ」
黒咲くんは、お世話になりましたと挨拶をして、嶋くんを引き摺って教室から出て行った。
女子の誰かがほの字になる。
「やっぱり黒咲くんは大人だわ」
大人かぁ……。
そこで、ふと閃いた。
黒咲くんに相談してみようか……。
オトナな秘密を持っている彼なら、私の恋の解決の糸口を見つけてくれる気がする。
私は嶋くんに、許してあげる代わりに黒咲くんのLIME教えてとメッセージを送った。
♡
「話ってなに?」
放課後にもなると、校舎内には男女の影が色濃く浮き上がり始める。
先生達の目を気にして離れていた恋が、夕陽が沈むのと共に我慢の臨界点を超えてしまうのだろう。
だから、この時間、校内一のイケメンを捕まえるのは案外に簡単だった。
中庭は愛を語らうカップル達がそこかしこにいらっしゃる。
その中にシングルが交じるのはどうにも耐え難い羞恥だ。
しかし、彼はそんなことに目もくれず、薔薇についた害虫の駆除に一人勤しんでいた。