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恋するアイドル❤︎〜内緒の発情期〜
第8章 躰の疼き……
「確かに……まだ好きって決まった訳じゃない。欲求不満過ぎてお前とヤリたいのか、好きなのか、よく分からないのは事実だ」

「やっぱり思った以上に男女間のことには疎いですね、八反田さん」

「そうだ。この顔なんだから経験人数少ないんだぞ。だからあんまり抱き付くなよ」

「いやです」

「そうは言ってもな。俺も男だぞ」

「知ってますよ」

「襲うぞ」

「どうぞ」

「……オナ禁なんて、今まで年がら年中してるようなもんだったんだ。意識しなければ三カ月くらいしない時もあったし余裕だと思ってた。なのになんでだ。お前のこと考えるだけで本当に心底ムラムラするんだよ。毎晩毎晩、勃つようになった……おかしいだろ……」

「ごめんなさい……」

「いや別に怒ってる訳じゃなく。その……他の女ならどうかとか、エロ雑誌とかエロ動画とか……試しに色々見てみたんだが……やっぱり気分が乗らない日の方が多いし、その気になってもお前の顔がちらついてどうにもヌけない……」

「……お嫁さんは?」

「向こうが俺を欲しがれば。でももうそれはないからな」

「……私だと勃つんですか?」

「今も半分は勃ってる」

「エッチ!」

「意識してる女を前にこの状況で勃たない男がいるはずないだろっ!……ッ!?」

八反田さんは、どうしてくれるんだ……あの日以来ムシャクシャして仕事にならんと苦虫をかみつぶしたように苦悩したけど、思わず気持ちを吐露してしまったことに後悔してまた赤く項垂れていた。
なんだこの生き物。
可愛いぞ!!!

「じゃあいい方法があります」

私はそんな八反田さんを見上げる。

「お互いおな禁解除しましょう!」

それならもう悶々と思い悩むことなんてなくなる。

「お前は……ほんとにすけべだな……」

「はい。だって小学生の頃からずぅっとエッチなことばっかり考えてきたんだもん」

「俺と両想いかもしれないって分かっても、喜ぶよりまず性欲のが勝るんだな」

「だってそうは言ってもどうせ八反田さんとお付き合い出来ないの分かってるもん」

「みゆりにしてはお利口じゃないか」

八反田さんは私の頭をなでなでしてくれた。
彼氏にはなってくれないけれど、でもそれでも嬉しい。
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