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恋するアイドル❤︎〜内緒の発情期〜
第8章 躰の疼き……
「私もね、恋してるの。今のとこ全然叶いそうにもないよ。……だからね……内緒で恋愛するdolceのリーダーのくるみちゃんは、私の今の一番の憧れなんだ!みんながどう思っても、ずぅっとくるみちゃんのファンだよ!私も頑張ったら、くるみちゃんみたいになれるかなって思うもん!!」
くるみちゃんは、まさかって表情をして固まり続けていた。
徐々に眼が充血して赤くなるの、なんだかうさぎみたいで可愛いな。
思っていると、そこに八反田さんの声が重なった。
「ま、要するに人たらし……俺も誑し込まれてるよなぁ……」
大前さんの手を握ったままの私は、どういう意味か尋ねたけれど、彼は何もと答えたきりだった。
彼のにこやかな口角をみたら、きっと褒められたのだと思う。
そのまま、私達じゃあ仕事に戻りますと挨拶をして事務室を後にしようとする。
だけど、最後に引き止められた。
「風間、つまらない思いをさせてすまなかった。その……もう、今日から何も気にせず話しかけてくれていいから……」
」
「……はい」
お互い照れ臭くて顔を見れなかった。
でも、八反田さんの耳が赤いから照れてるって分かった。
後に、ブー垂れまくりで煙草の煙を燻らせるくるみちゃんは、もう仕事したくないと駄々をこねていたが、黒咲くんにこの事をLINEで大まかに説明すると、彼はこんなメッセージを送ってくれた。
〔大前さんごめん。あれね。ウソ。当たり前だろう。風間さんがそんな女の子だったらオレ、わざわざ追い掛けたりしないって。でもさ、つまりあれだよね?大前さんも、結構風間さんの純朴さにハマッちゃってるんじゃない?だって、信じてたのに裏切られたと思って、ショックだったんでしょ?〕
くるみちゃんはこれに非常に核心をつかれたらしい。
「ほんとに嘘だったのね……。ま、みゆりも私の偉大さが分かればいいのよ……分かれば」
クールに髪を掻き上げたけど、ちょっと恥ずかしそうにしてるくるみちゃんは珍しかった。