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恋するアイドル❤︎〜内緒の発情期〜
第9章 それは禁断の果実

「困ったことがあったら、いつでも言ってね」
そうして名刺をくれた彼女は入れ替わりにやって来た《彼氏さん》と会釈を交わしたのち、病室から出て行った。
「みゆり、体の調子はどうだ?」
「八反田さん!私は大丈夫ですよ!もう、終わったんですか……?」
左のほっぺに湿布を貼られているから、少し話し難い。
殴られた時に頸椎も痛めてる可能性があるからと、大袈裟に首にもギプスを添えられているから見ている方は私を痛々しい目で見てしまうだろう。
「すまん……」
八反田さんは私に謝った。
でも、これはきっとそのせいだけじゃないと感じた。
「何が、ですか?」
尋ねると彼は黙り込んでしまった。
多分考えていることはお互い一つだ。
城田さんが私達を何度も交互に見て、
「あ、ぼぼぼぼく、るかちゃんに仕事のスケジュールについて電話しなくっちゃ!」
わざとらしく手の平をぽんと叩いて病室から出て行った。
八反田さんは間を置かずに言った。
「恋愛ごっこはもう終わりだ」
「そ、そんな……どうして……私……嬉しかったんですよ。八反田さんが来てくれて……電話のあの人が八反田さん本人だって分かって……ほんとに嬉しくて……。っ……!」
3度目のキス。
それも突然だった。
激しく舌を絡め取られ私が胸を焦がして求め続けた台詞が添えられる。
「みゆり……好きだよ……」
「ん……あっ……」
「可愛いお前を何度想像で犯したかわからない」
「ん……っ……ふっ……んんっ」
「今も……こんなところなのに、外には城田がいるのに、俺、興奮してる。勃起してる。おぼえてるか?お前と電話をするきっかけを作ったのも、この病院だったな……」
「ぅん……ぅぅ……」
台詞の合間に舌先が私の咥内を這い回る。
ゾクゾク痺れが止まらない……。
「仕事上電話は俺にとって必需品だが、オナニー始める子なんて初めてだったよ。まさかお前が……なんて考えてる間に、気づいたら股間、まさぐってた。久しぶりに……シタなぁ。やけに興奮した。聞いちゃならない、切らなきゃならないって何度も思ったけど、結局最後まで……聞いてしまった。お陰であの日以来インポ改善しかけてるよ」
半分冗談まじり笑い声を立てる八反田さんは、でもまた、これで振り出しに戻るかもなと私の耳元で残念そうな吐息を漏らした。

