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恋するアイドル❤︎〜内緒の発情期〜
第10章 裏切り
「……もう俺に近寄るな。また擦り寄ってきたら、今度こそ酷いことをするからな……」
しかしすぐに暗い双眸を逸らし、彼も私を拒んでいた。
「……分かり、ました。でもじゃあお願いです。最後に教えて下さい。その火傷……どうしたんですか?この前は無かったし、もしかして、奥さん、なほこさんに……」
「……もう近寄るなと言ったばかりで2度もそれを聞くのか?」
「……だって……心配なんです!八反田さんのことがっ!もしかして、喧嘩でもしてるんですか?そんな重い傷口……もし化膿したらっ……」
「……やめろよ風間。ソロパートの話、無かったことにしたいのか?それなら教えてやってもいい」
「…………」
今度こそ本番の合図がかかる。
私達はそれでとうとう物音を立てられなくなった。
ステージでは、るかちゃんがくるみちゃんと交互に肩を合わせて楽しそうに踊ってきらきらした汗を振りまいていた。
様々な角度で彼女達がカメラに収められていく。
シャボン玉が飛び交い魔法がかかる。
とても綺麗で、すごく可愛い。
八反田さんはその様子を確認しに移動し、メインカメラの映像を監督と眺め始めていた。
けれど、私は、もう、アイドルとしてその場に存在していなかった。
私の……沸騰し過ぎて冷たく感じられるほどの愛液……。
それがスカートの中、ショーツを通り越して流れ出て、太股の葵いフリルにじわじわ染みこんでいくからだ。
それを私は心地良いと感じてる。
もっとして欲しいと求めてる。
あのまま皆のまえで私を愛して欲しい。
そう、彼のことばかり考えてしまうから。
八反田さん、奥さんに……なほこさんに傷付けられてるのかな?
私のせい?
私のことがバレた?
それとも週刊誌に載って心配かけたから?
警察沙汰に巻き込まれたから?
奥さんと喧嘩するには充分すぎるほどの理由が、私と彼の中にはある。
八反田さん本人には、あと、どれだけの理由が奥さんとの間にあるのだろう。
……知りたい……。
もっと、あなたのことが。
あなたがどんな人なのか。
何を抱えて生きているのか。
私……。
もっと……。
たくさんあなたのことが知りたいです。
……ずっと八反田さんのことばかり考えていた……。