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恋するアイドル❤︎〜内緒の発情期〜
第10章 裏切り
八反田さんだ!
八反田さんだ!
八反田さんだ!

本物だっ!!

うれしいはずなのに、声が出ない。
いざとなって固まってしまうなんて私はつくづくアイドル失格。
これじゃあ握手会で私と手を繋いで緊張するファンの皆とおんなじだ。

「きゃあー!八反田さぁん!キ・グ・ウ ❤︎」

なのに早坂さんはさすがだ。
柵みとか立場とかそんなの関係なしにお気に入りには一定してハグを求めていく。

「げぇ、早坂!やめろ!くっつくな!疲れてんだ俺は!」

「私も疲れてるわぁ!八反田さぁん!今日もスタイリッシュクーデレ男子ねぇ!素ッ敵ー!」

「うるさい静まれ暑苦しい‼︎俺は男に抱き付かれて喜ぶ趣味はないっていつも言ってるだろ!」

「なによぉ私は女よぉ!てかこんな綺麗な男に抱き付かれて喜ばないなんてっ……!」

「男に綺麗も何もねぇよ!」

「ふーん……じゃ、可愛い女の子になら、抱き付かれてもいいのかしらね?」

悪戯気味の顔は、どうみても美しい女性。
その早坂さんが私を振り向いて、ほら、会いたかったんでしょうと私を促した。

「あっ……」

どうしよう……。
言葉が出てこないばかりか、早坂さんとはまるで対照的である自分の身だしなみに気がついて、私は青ざめていた。
車で家に送ってもらう予定だったからダンスの後で汗臭いまま化粧直しもろくにしていない。
おまけに髪はぼさぼさで服装なんかジャージとTシャツで。
なんでいつも私は八反田さんの前だとこんなダメダメなんだろう。

「久しぶりですね。頑張っているようで何よりです」

だけど先に八反田さんから挨拶をくれた。
久々に会うせいか敬語に戻っている。

「顔と名前がそこそこ世間に出回った途端、調子に乗って男連れてたらどうしてくれようかと思ってましたが……その調子なら大丈夫そうですね」

アレレ?
でもこれは逆に褒めてくれてる?
そういう優しい表情を携えてくれた彼は、更に私に隣の席を勧めてくれた。

「どうぞ」

本当は早坂さんみたくこのまま抱き付いてしまえれば良いのに……。
必死でそれを堪えた。
もし嫌がられたら、拒否されたら。
もうこれ以上耐えきれないもん。
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