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恋するアイドル❤︎〜内緒の発情期〜
第10章 裏切り
なるほど、早坂さんにとって八反田さんもまた特別な人らしい。
そんな話、今日まで知らなかった。

「忘れたとは言わせないわよ?仕事ばっかして倒れた時のこと」

八反田さんはまたビールをグイグイ飲み込んだ。
ペースが早いことは、未成年の私にも見て取れるくらいだ。

「あの頃は今より全力で夢中になってたからな。そんなことは気にもしてない」

「そうね。その意気込みに口出しはしないわ。でもそうなる前に早く弱音を吐きなさいって話よ!」

「マネージャーがタレントに弱音吐いてどうする!逆だろうが!」

「体調管理もマネジメントのうちって叱るくせにあなたが1番出来てないからよ!今あなたに無理されて困るのはこの子達なのよ!当時の私みたいに!」

早坂さんは髪留めをポーチから取り出してポニーテールに括りつけて言う。

「どうせ八反田さんは俺なんて新しく代わりを宛がえば済む道具と一緒って自分を卑下してるんでしょうけどね、違うのよ。代わりなんて他にいないわ」

いつもはウェーブで隠された耳や顎周りが現れ、スッキリしたシャープな顔立ちが浮き上がる。
早坂さんが男性なのだとわかる瞬間だ。

「みゆりは私がマネージャーだったから、ここまで引っ張りあげられたし、当時あなたがマネージャーだったから私はコレクションを歩けたって誇りに感じてる。あなたが長期入院でいなくなってから向こう、てんで駄目になったしね」

そうして露わになった首周りの赤い湿疹を撫でた。
今も跡が消えないから嫌なのと口癖みたく言ってたけれど、それを間近に見るのは初めてだ。
目立たないがシミのようになっている。

「あなたがまた倒れたらこの子達はどうなるの?そうなる前にちょっとくらい立ち止まったらどう?」

そのタイミングで、はいよと届けられた味噌ラーメン。
お、うまそうと男言葉に戻ってしまっているのは、お腹が空いた時のラーメンに理性が失われたからじゃないと思った。

「……すまん、早坂……。お前を……最後まで育ててあげれなかったのは……」

「違うって!!だからさ、俺が言いたいのはそういう話じゃなくて……」

早坂さんは短くて結びきれなかった前髪を掻き上げて箸を咥え、二つに折ってまた続けた。
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