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恋するアイドル❤︎〜内緒の発情期〜
第10章 裏切り

「そんなの無理です……」

明らかに八反田さんの物ではない。

「……無理にでも忘れろよ」

彼の趣味ではきっとないし、もしかしなくても彼の私用のスマホはブラックで仕事用のはホワイトのはずだ。

「嫌です……どうして、そんなこと言うの?」

じゃあこれは……。

「……少しは自分で考えろ……」

奥さんの?
ううん、きっと違う。

「私が、アイドルだから……ですか?それともまだ、子供だからですか?」

これは他の……。

「分かってるなら、早く恋愛や性欲なんて棄てろよ。くだらない」

他の……女の人のもの……。

「くだらないなんて……!だったらなんで、こんな…………!」

「おい……また擦り寄ってきたら今度こそ酷いことをするって俺、言ったよな……?丁度いいや。今からそれを踏まえた上で教えてやるよ」

誰のものなの?

戸惑っていたその時、バスルームから濡れ髪の女性が出てきた。
彼女は一糸纏わぬ姿で、更にはろくに水分も拭わずに部屋の中へと降り立つから、絨毯にはべっとりと足跡が付いた。
私の横をしなりしなり通り過ぎていく。
八反田さんは特に驚いた表情も慌てた様子もなく、もう一度缶ビールに口を付けた。
一気に飲み干すと、アルミをべこっと凹ましゴミ箱に投げ入れた。

「ああ、よかった!ちゃんと充電できてるみたい!」

パソコンに繋がったスマホを持ち嬉しそうに笑った彼女は、まだ男の体も知らない少女のようにも手練手管を知り尽くす熟女のようにも見えた。
メロン型の乳房と薄いピンク色をした適度な大きさの乳輪。
ぷくっと膨らんだ乳首の果実染みた魅力に嫉妬心が一気に溢れ出した。

「見て!ふみすけさんっ!ほらっ!ねっ!」

彼女は裸のまま八反田さんに絡み付く。
腰回りの括れはおろか、おへそから下のふくよかさがえっちい。
Yゾーンは縦一本線に処理されている。
これならきっと匂いすら高級なのだと想像も苦でない。

「良かったな」

さらにはすらっと長く細い足。
肉厚であるも筋肉が程よくしなやかに帯びている。
これなら彼女を見てピンヒールで踏まれたくなるM男さん達の気持ちも判らなくもない。
細さがすべてでない男の欲望、その条件を全て完璧に満たしたドスケベボディの女性。

その名も。

こがねもなか……さん。
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