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恋するアイドル❤︎〜内緒の発情期〜
第12章 みほこお姉ちゃんと王子様
「あーん!」
「…………っ!!」
「こういうの苦手でしょ?さっきのお返しよ。さっ、あーんして」
「…………………あ、あーん……」
……やっぱり、ずるい!
頬を膨らませた私に、お姉ちゃんはフォークを預けてくれた。
「はい、みゆりちゃん。王子様に全部食べさせてあげてね。お残しは厳禁よ」
そうしてお化粧を直しに行ったお姉ちゃんは少しだけスキップをしていた。
その間にちゃんと、私のあーんでも全部ケーキを食べてくれた王子様は、金色のカードを店員さんに渡してお会計を済ませてくれた。
「王子様ありがとう!ごちそうさまでした!」
「いや、いいんだよ……それより……」
「…………?」
王子様に耳打ちをされた私は、こっそり彼と約束をした。
パレードの時……。
絶対後ろを振り向かないこと……。
「いいね?」
「うん」
お城の辺りはもう人だかりが出来ていた。
お化粧直しをしたお姉ちゃんの唇は綺麗に桃色に染まっていて、辺りは暗いはずなのに通り過ぎる男の人達がお姉ちゃんを振り返っていた。
王子様はそんなお姉ちゃんをエスコートし、1番後ろの列に並んだ。
私はもう王子様と手を繋ぐことを諦めていた。
ぱっと辺りが暗くなった。
花火が打ち上がり、素敵な音楽が園内に鳴り響く。
「レディースアンドジェントルメン!ウェルカムトゥミキティキングダム!」
いよいよミキティくんが魔法を掛けにやって来た。
美しいパレード隊が遠くに見える。
私は言った。
「おトイレに行きたい!」
「え!?」
「そう……じゃあ行きましょうか」
王子様は話しが違うとでも言いたげだったけど、お姉ちゃんはホッとしたような顔付きをした。
ごめんなさい、お姉ちゃん。
今日はわたし、王子様の味方なんだ。
「大丈夫!わたし一人でいけるよ!お姉ちゃんは王子様とそこにいて!」
「みゆりちゃん!!」
わたしは走ってその場から居なくなった。
「みゆ……」
「みほこさん!!」
王子様がみほこお姉ちゃんを引き止める声を耳に残して……。
「…………っ!!」
「こういうの苦手でしょ?さっきのお返しよ。さっ、あーんして」
「…………………あ、あーん……」
……やっぱり、ずるい!
頬を膨らませた私に、お姉ちゃんはフォークを預けてくれた。
「はい、みゆりちゃん。王子様に全部食べさせてあげてね。お残しは厳禁よ」
そうしてお化粧を直しに行ったお姉ちゃんは少しだけスキップをしていた。
その間にちゃんと、私のあーんでも全部ケーキを食べてくれた王子様は、金色のカードを店員さんに渡してお会計を済ませてくれた。
「王子様ありがとう!ごちそうさまでした!」
「いや、いいんだよ……それより……」
「…………?」
王子様に耳打ちをされた私は、こっそり彼と約束をした。
パレードの時……。
絶対後ろを振り向かないこと……。
「いいね?」
「うん」
お城の辺りはもう人だかりが出来ていた。
お化粧直しをしたお姉ちゃんの唇は綺麗に桃色に染まっていて、辺りは暗いはずなのに通り過ぎる男の人達がお姉ちゃんを振り返っていた。
王子様はそんなお姉ちゃんをエスコートし、1番後ろの列に並んだ。
私はもう王子様と手を繋ぐことを諦めていた。
ぱっと辺りが暗くなった。
花火が打ち上がり、素敵な音楽が園内に鳴り響く。
「レディースアンドジェントルメン!ウェルカムトゥミキティキングダム!」
いよいよミキティくんが魔法を掛けにやって来た。
美しいパレード隊が遠くに見える。
私は言った。
「おトイレに行きたい!」
「え!?」
「そう……じゃあ行きましょうか」
王子様は話しが違うとでも言いたげだったけど、お姉ちゃんはホッとしたような顔付きをした。
ごめんなさい、お姉ちゃん。
今日はわたし、王子様の味方なんだ。
「大丈夫!わたし一人でいけるよ!お姉ちゃんは王子様とそこにいて!」
「みゆりちゃん!!」
わたしは走ってその場から居なくなった。
「みゆ……」
「みほこさん!!」
王子様がみほこお姉ちゃんを引き止める声を耳に残して……。