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恋するアイドル❤︎〜内緒の発情期〜
第13章 運命の赤い糸
いったいどんな子だったのかな?
考えたら嫉妬しそうだったから、今はそれ以上追求するのはやめた。
「じゃ、じゃあなほこさんのこと、は……?」
腕組みしてうーんと考えた八反田さん。
「なほこ?なほちゃんはそうだなぁ……」
今度は照れたように笑う。
「俺の嫁。ツンの上にヤンデる俺の可愛い嫁さんかな」
頭をかいて惚気る八反田さんは酔ってる訳でもなさそうで。
ああ、ほんとにこの人は奥さんのことを好いているのだと思った。
うらやましい。
「……浮気されてもいいんだ?」
「そこなぁ!」
ビシッと私を指さす八反田さん。
テンションが妙に高いのはきっと空元気。
「ほっとけないんだよな、昔から。危なっかしくて」
遠いところを見つめた彼は途端に私に視線を投げかけた。
「その点はお前もだけどな」
それで頭をわしわし撫でてくれるものだから。
大きな手が気持ち良くて、ふにゃぁ、となってしまう。
でも、ほだされたらいけない。
びしっと言わなきゃいけない。
「八反田さんは、ほっておけない女の人、多すぎ!苦手なクセに!」
「そうだよなぁ……はぁ……悪い癖なんだよなぁ……」
「こがねもなかさんだってそうだよ!」
「あー、アレもなほちゃんと似たようなタイプだよなぁ……」
「エッチしてるんだ?」
「するかよ。……いや、初日のことは正直覚えてないんだ。あの日は……なほちゃんが……黒咲と……。その、ベッドインしてるのを見た時は俺も気が動転してて……俺本当はお前に……」
「え?」
「いや……気付いたらもなかに連絡入れてた。ベロベロに酔っ払ってさ。あの日から俺、帰ってないんだ。泊まってるホテルにもなかがそのまま毎日押し掛けて来てるだけだったんだよ」
「そうなんですか……。私てっきり……お付き合いされてるのかなって」
ほっと溜息をつくと八反田さんは、
「安心されても困るんだが」
と眉間に皺を寄せて言った。