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恋するアイドル❤︎〜内緒の発情期〜
第14章 内緒の同棲
翌日、目が覚めるとリビングに八反田さんの置き手紙があった。

《おはよう。
朝メシ作っておいたから食べなさい。
今日から仕事も休んでいい。
学校も行く気がないならゆっくりしていなさい。
心配しなくともみのるさんの許可は得てる。
18時頃には一旦戻ると思う》

走り書きだったけど、そんな風に私の気掛かりの全てを、丁寧に解決しておいてくれていた。
でもね。
八反田さん、字、汚い。
ちょっと笑ってしまった。

《P.S 夕飯楽しみにしてる》

最後にそう書いてあったのも、なんだか心がホワッとした。
だって……。

なんだかもうお嫁さんになったみたい!

しかも初夜的なものが、昨日だとしたら……。

思い出して躰がじくじくしてしまう。
けど、これを我慢したら、今夜も……。

浮かれて舞回りながら冷蔵庫の手前で止まった。
そのまま中を覗くとつよなりくんのお弁当の中味、そのついでだろうものがお皿に並べてあった。

いびつな卵焼き。
茹でただけの味気ないウィンナー。
炒めたしなしなのもやし。
器に盛られたご飯と細長くカットされたお豆腐のお味噌汁がラップもなしにしまい込まれてあった。

そこからシンクに視線を投げると、焦げた鍋とフライパンが溜めた水の中に浸かっていた。
包丁も一緒にだ。

あーあ……。
これじゃあせっかくのキッチンが役立たずだ……。
そう言えばみほこお姉ちゃんはどんなに眠くても早起きして朝ご飯を作ってたっけ。
しくじった!
それを思い出し自分を叱咤した。

明日からは朝ごはんもつよなりくんのお弁当も、きちんと作ってあげよう。

それで八反田さんのPSの意味を改めて理解した私は、緑色のない朝食を頂くことにした。
焦げた味わいがしたけど八反田さんが作ったものだと思うととっても嬉しくて。

今度は二人でお料理してみたいな、なんて仄かな夢を抱いてみたり……。

それからはあらゆる箇所のお掃除をして、お夕飯の準備をした。
もちろん寝室には入らない。
八反田さんとの約束は絶対守らなくちゃ。
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