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恋するアイドル❤︎〜内緒の発情期〜
第4章 ようこそアイドルカフェdólceへ‼︎
《えー!カッコイイよぉ!でも、るかちゃん八反田さんと本当にデートなの⁉︎羨ましいよぉ!写メGJだけどぉ‼︎》
そうやって送り返し、悶絶しているうさぎのスタンプをバージョン違いで連続で送った。
既読の印のあと、
《ちょっと駐車場借りるからね》
またLIMEが来た。
え?
すると車のエンジン音が近づいてきた。
ダイニングの窓から、半地下の駐車場を確認する。
「みゆりー‼︎」
るかちゃんがでっかい声で助手席から手を振っていた。
ど、どーゆーことー⁉︎
「来ちゃった!」
玄関を開けると、るかちゃんが飛びついてきた。
私はそれを受け止めて、
「ど、どうしたの⁉︎」
心底びっくりしながら答えた。
「みゆりに会いたくて午前中で学校切り上げただけ!」
「そ、それは分かるけど、だからってなんで……」
八反田さんがいるの⁉︎
「どうも」
目が合ったとき、昨夜のことを否が応でも思い出した。
自宅謹慎だから、今日は顔を合わせなくて済む……。
そう悠長に構えていたのに。
ど、どうしよう!
気まずいよ!
それからメイクも何もしてないし、着てるものも家着だし、お家の掃除もしてないし!
それから……それから!
お風呂も入るつもりで入ってないし、せ、洗濯物干しっぱなしだし!
頭をぐるぐるさせているうちに、るかちゃんが私の手を引いた。
「ねぇねぇピザ食べたい‼︎ピザ‼︎」
「え⁉︎あっ、るかちゃん……!」
「おっ邪魔っしまーす!」
短い廊下を駆け抜けて、るかちゃんは一目散にテーブルへ座った。
八反田さんを振り返ると、片足を持ち上げて革靴を脱いでいるところだった。
次いで、
「お邪魔します」
と言った八反田さんは、もう目は合わせてくれなかった。
「ど、どうぞ……」
来客用のスリッパを出して八反田さんの前に置く。
掛ける言葉も見当たらなくて、もう一つスリッパを持ってるかちゃんの元へと逃げ出した。