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恋するアイドル❤︎〜内緒の発情期〜
第5章 原点
痛いっ……!
指先が私の処女膜に触れたとき、恐怖が一定値を越えた。
自分でも何度かおま○この中に指を挿れようと試してみたが、それでも苦痛だったのだ。
他人がそれを望んだらもっと痛いのは当たり前だと思った。
それに、そこは……。
好きな人に捧げる為にあるって、死んじゃった私の本当のお母さんが教えてくれた。
私はある時までお兄ちゃんが大好きだったから、ずっとお兄ちゃんとエッチするって思っていたけれど。
こんな犯罪に巻き込まれるなら、あの時やっぱりお兄ちゃんに全部あげちゃえばよかったんだ。

「ふ、ふぇ……ぇぇ……」

そう後悔して、痛覚と恐怖に涙を流した時だった。

「こっちへおいで」

私の二の腕辺りが思い切り掴まれたと思うと、持ち上げられ、そのままカラダごと宙ぶらりんになった。
そして一度その人の足元に着陸させられた時、その人は言った。

「お前たち全員、恥を知れ」

ドアが開かれた時、痴漢達は何処かに走って逃げていったのをみた。
傍観者やおち○ちんをシゴいていただけの人もドサクサに紛れて駅の改札に消えて行ったようだ。

「怖かっただろ?もう大丈夫だからね」

男の人は私を抱っこしてくれ、電車を降りた。
甘い香りに安心感を覚えたっけ。
捲り上げられていたプリーツのスカートは元通りになり、Tシャツは私を抱きかかえた男の人によってすぐに直されていた。

「君、いつも同じ車両で痴漢されてるんじゃないか?あんなに酷いことをされるなんて計画的にしか思えない。時間と車両を変えた方がいいよ」

男の人は私の頭を撫でてくれた。
ハンカチを取り出し汚れた私の髪や腕を拭いてくれた。

「警察は怖いよね?ママに迎えに来てもらおうか」

男の人は私のランドセルの中から緊急連絡先のカードを取り出し、お継母さんに連絡してくれた。
後に痴漢達は一斉検挙にあったらしく、私の乗る電車にも女性専用車両が出来た。
男の人がどんな人だったのか幼かった私はあまり覚えがないし、事件についてやり取りをしていた三人目のお継母さんは結局お父さんと離婚してしまったから確認のしようもないけれど。
あの甘い香りと黒い髪は、私の憧れとなってしまった。
何処となく八反田さんと重ねてしまうのは潜在意識のせいだろうか。
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