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怪しい薬の研究所
第1章 大学生の友人同士が……
「数分間だけってことだし、ダメかな?」

 心から懇願する様子の凜に、諦めたような溜め息をつき、太一が「じゃあ、話だけな」と答える。

 太一もまた、先ほど提示された破格の金額に、心が揺らいだのかもしれない。

 凜は宮元に向き直ると、言った。

「では、お話だけ……」

「ありがとうございます。それでは、こちらへ」

 宮元は「待ってました」とばかりに満面の笑みとなり、少し離れたところに停めてあるワゴンを指差す。

 ワゴンのドア部分には「豆川TV」というロゴが大きく書かれており、かなり目立っている。

 そして太一と凜は、宮元の案内で、そのワゴンへと向かった。




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