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いろごとプリズム
第4章 魔法使い花見川
翌日の放課後、帰ろうとしたサーヤを途中に通る公園で待っていたのは花見川だった。
「お疲れ様です高岡先輩」
「花見川くん……どうしてここに?」
「先輩を待ってたんですよ」
「だって、なんでここ通るって知って……」
「ま、僕にかかればそのぐらいお手の物ってことです」
魔法使いなんだろうか。ファンタジー好きのサーヤにはそんな風に映った。とりあえず作品の感想を伝えなくては。
「あ、昨夜早速読んだよ『融合時代』!すごいね花見川くん……尊敬するよ」
「ふふ、ありがとうございます。高岡先輩はきっと気に入ってくれると思ってた」
この人の笑顔は、なんて綺麗なんだろう……。そう思ってふと黙って見つめてしまう。これも魔法の一つなのかもしれない。
「ん?どうしたんですか」
「あ、いや、なんでも……」
「ダメですよこんなとこで僕に見とれちゃ。ベッドの中とかにしてください?」
「ち、ちがっ……」
顔が赤くなるのを抑えられないサーヤはうつむく。
「高岡先輩、こないだ僕が言ったこと、全部本気ですからね」
「うっ……」
「あの時は望月先輩もいたけど、ほんとからかったとかじゃないんで……覚悟しといてくださいね?」
「か、覚悟って何を……」
「こういうこと」
顔をあげたサーヤに、花見川は瞬時にキスをした。
「……っ!?!なっ……!」
「ははは、照れてる先輩超かわいい……もっと恥ずかしがらせたくなるな」
「あ、あのねー花見川くん!」
重なった唇のドキドキが鎮まらなくて、何も言い返せない。あの理知的な作品とのギャップに、どれが彼の本音なのかわからなくなる。
「お疲れ様です高岡先輩」
「花見川くん……どうしてここに?」
「先輩を待ってたんですよ」
「だって、なんでここ通るって知って……」
「ま、僕にかかればそのぐらいお手の物ってことです」
魔法使いなんだろうか。ファンタジー好きのサーヤにはそんな風に映った。とりあえず作品の感想を伝えなくては。
「あ、昨夜早速読んだよ『融合時代』!すごいね花見川くん……尊敬するよ」
「ふふ、ありがとうございます。高岡先輩はきっと気に入ってくれると思ってた」
この人の笑顔は、なんて綺麗なんだろう……。そう思ってふと黙って見つめてしまう。これも魔法の一つなのかもしれない。
「ん?どうしたんですか」
「あ、いや、なんでも……」
「ダメですよこんなとこで僕に見とれちゃ。ベッドの中とかにしてください?」
「ち、ちがっ……」
顔が赤くなるのを抑えられないサーヤはうつむく。
「高岡先輩、こないだ僕が言ったこと、全部本気ですからね」
「うっ……」
「あの時は望月先輩もいたけど、ほんとからかったとかじゃないんで……覚悟しといてくださいね?」
「か、覚悟って何を……」
「こういうこと」
顔をあげたサーヤに、花見川は瞬時にキスをした。
「……っ!?!なっ……!」
「ははは、照れてる先輩超かわいい……もっと恥ずかしがらせたくなるな」
「あ、あのねー花見川くん!」
重なった唇のドキドキが鎮まらなくて、何も言い返せない。あの理知的な作品とのギャップに、どれが彼の本音なのかわからなくなる。