この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
いろごとプリズム
第6章 小暮の誠実
「高岡さ……、彼氏と遠距離恋愛になったって芹沢から聞いたんだけど」
同じクラスの優奈の彼氏である芹沢修人は、小暮と親しい。
「うん……そうだけど」
「それってさ、どういうもん?遠距離って……俺には想像つかないなって」
「ああー、うん、どうだろう……あんまり寂しいとかないんだよね」
それどころじゃなく悠真や花見川に翻弄されているので。とは、言えない。
「あんまり彼氏のこと好きじゃないとか……?うまくいってない、とか?」
「うーん、そう、なのかな……好きとかわかんないんだ、よく」
「え……?」
サーヤの言葉が小暮には不思議に映った。
「好きって何だろう?人として好きな人はたくさんいるし」
「そりゃあ、まぁ……」
「恋って……なんなのかなって漠然と考えたりしちゃって」
「……俺には、わかるよ」
「え?」
今度はサーヤが、小暮の言葉を不思議に思った。

「好きな人のこと考えてると、幸せな気分になって、姿を見てると元気が出て……、話ができたらすごく嬉しくて、気付いたらその人の事ばかり考えてるし、触れたいし抱き締めたいし……、その人が他の男と一緒にいたりするの見るだけでこう……胸が締め付けられるような」
……まずい、これって私のことだよね、とサーヤは話を振る相手を間違えたことにようやく気付いた。
「……そういう人は、高岡にはいないの?彼氏はそうじゃないの?」
小暮が言った事が一番当てはまるのは悠真のような気がしていた。けど、まだそこまでではない……。
「そんなに想える人は……いないかなぁ」
「じゃあ……、俺が入る隙もあるってこと?」
「えっ!?」
誤魔化したつもりだったが、どうやら誤魔化し切れていなかった。

「俺が今言ったのは……、高岡のこと、なんだけど」
ああ……とうとう告白する隙を与えてしまったのか。とサーヤは無自覚過ぎる自分を悔いた。
「俺は入学した頃からずっと……高岡のことが好きだ」
「あ……、うん……」
どう答えたらいいものやら。
/111ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ