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いろごとプリズム
第10章 悠真が欲しい
「もしもしサーヤ?兄貴が明日帰ってくるって知ってる?」
「うん、今メール見たとこ」
「そっか。で、どうすんの?兄貴にオレとのこと話すつもりある?」
いつまでも待たせないでくれ……、悠真は前回、そう言っていた。そろそろはっきりさせなくては。
「い、いや……、どうしよう……ショウマ君に会うのも、なんだか悪い……」
他の男達とのこともあるし。というのは、悠真には言えない。
「ま、それは任せるけど。オレにはオレの考えがあるしな。ところで今からこないだの続きしに来る気ない?」
電話の向こうの悠真の声が、甘く誘惑してくる。
「い、今から……!?無理無理!」
さすがに今日は……、小暮くんとしてきたばかりだし、もう22時を回っている。
「じゃあ明日、兄貴が帰ってくる前は?学校から何時に帰る?」
「えーと、明日は……、夕方四時頃かな」
「オッケー、じゃあそれからすぐ来いよ。兄貴が帰るのは明日のこのぐらいの時間らしいからさ、夜になる前に帰ればいいだろ?」
「うん……わかった」

悠真との事も、しっかり考えなくてはいけない。それに、悠真とももっと……、進みたいと、正直なところ思っている。下着の上から擦りつけられた時の、あの興奮……、そして下着から覗いていた亀頭部分のことを思いだすだけで、身体が熱くなる。あれを全部、見たい……触れたい。そんな自分が愚かだと思いながら、ショウマに短く返信した。
「メールありがとう。木曜、時間あります」
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