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禁断のりんご
第2章 甘い誘惑
お互いの恋愛話やバイト、サークルなど、普通の話で盛り上がった。
「でもさー、サークルもなんだかんだお金かかるし、一人暮らしってお金かかるね。彼氏の誕生日にホテルでお泊りとかしたいけどマジで余裕ないなあ…」
こんな私の何気ない一言がきっかけだった。
「え、実は最近始めたバイトが日払いで時給1500円なの!一緒にやらない?」
今のバイト先のカフェの時給は900円。
時給1500円は魅力的だったけど、不安もあった。
「え、それって怪しい系じゃないの?」
思わず聞いてしまった私を見て、ユキコは答える。
「大丈夫、キャバクラじゃなくてガールズバーって知ってる?
ダイニングバーで飲み物作ったりお客さんと話すぐらいだよ!カウンターあるからセクハラとかないし!今日バイトなんだけど、暇だったら見学だけでも来てみない?」
正直迷ったし、怖いという気持ちもあった。
でも日払いで時給1500円稼げれば、雄太の誕生日には高級ホテルにお泊り出来るし、プレゼントも買える。
そんな思いと好奇心から、見学に行くことを決めた。

お店に着くと、何人かお客さんがいた。
全員男性だったけど、特に不潔で気持ち悪い人は見当たらない。
若者やスーツを着たサラリーマンなど、普通の人が多かった。
一番多い客層は40代ぐらいだろうか。
「ユキちゃん、今日は大学だったの?」
まだ時間が早いからか普通の会話ばかりで、特にいやらしい話や体を触る様子はない
カウンター越しに手を握るお客さんは時々いたけど、ほんの数秒だった。

「お疲れさまでーす。」
ユキコのバイトが終わって休憩室へ行くと、休憩中の女性達がいた。
「ユキちゃんの友達ー?かわいい!入ったのー?」
「あ、いえ、見学に来ただけで、、」
「えーそうなんだー!入ったらよろしくね!」
みんなフレンドリーで驚いた。
こういうお店の女の子はもっとギスギスしてるのかと思ってた。
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