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12→13
第1章 0001






吃驚した。

何故主任が、わたしと一晩!?




「……枢木、とりあえず、服を着たらどうだ?」


『うぇ?………あっ!?えっ!?』


「俺は見てても良いんだけどな。」


『……………ヤりました?ヤりましたよね、そりゃ……。』


「そりゃ当然その格好ならな。」




服を着ろと言われたのに、わたしはそれよりも事情を聞こうと必死だった。



まさか、会社の主任と、主任と一晩明かしたなんて……これはもう……






『御姉様方に殺される……。』


「なに言ってるんだ、お前……。」




主任はわたしの部署でも一番人気の男性社員で、他の部署の女性社員がここぞとばかりに社食でお近づきに……何て言うのも日常茶飯事なのに……

そんな主任にわたしはきっとあられもないことをしてしまったような……




「お前何を考えているのか分からんが、同意の上だぞ。」


『あ、そーですか。』



なら良いか。いや、良いのか?



『いや、良くない、』


「は?」



おい?と主任はわたしの頭を掴んで顔を近付けた。
あと数センチで唇が触れそう。




『………主任、近いです。』


「近付けたんだろうがよ。」




ゴンッ!と頭突きをした主任はわたしの鼻をガブリと噛んだ。



『いたっ、頭突きか噛むかどっちかに……』


「どっちかなら良いのか?」


『やっぱりダメです。』




本当に、最後まで主任はわたしに教えてくれなかった。






何故、わたしたちは此処に居たのか、を。










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