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今日私は自分の子供を殺しました
第10章 過去の傷2nd Ⅱ
気付いたら車は高速に乗ろうとしていた。
どこいくんだろう
その時アオイの携帯が鳴った。
「あっ…客だ。ごめんな」
『いいよ。出て?』
「ごめん…ありがとう」
アオイは電話に出た。本当は出て欲しくなかったけどあたしは彼女でもない
それに彼女だったとしても「出ないで」なんて言えないだろう。
それがアオイの仕事だから…。
受話器の向こうからは微かに女の声が聞こえてきた。
電話の主もあたしと同じように、いやもっとはっきりとアオイに恋心を抱いて
アオイが電話に出た喜び
受話器から聞こえる笑い声にうっとりしてるのかな
心がちょっとだけ痛い。
あたしの隣に居る男は、誰のモノにもならない男だ
大丈夫、大丈夫
まだ戻れる。