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今日私は自分の子供を殺しました
第6章 過去の傷
藍の精神は既に限界だったんだ。
重なるストレスに藍はとうとう声を失った。
藍は紙とボールペンを取り出すと
さらさらと何かを書いて俺に渡してきた。
あんな記事をばらまかれたら事実はどうであれ、
もう学校は辞めさせられると思うの。でももういいや、私疲れちゃった。学校にはもう行かない。
「藍……」
俺は力が入りすぎてその紙はくしゃくしゃになった
ゴメンネ
ぱくぱくと口を動かす藍は確かにそう言ったよ
なんで藍が謝るんだよ
藍の限界に気付けなかった俺、
側にいながらなにも出来なかった俺が、
謝るべきだろう
「藍…ごめん、ごめんな」
藍の両目からは涙が溢れ出ていた。
綺麗な大きな黒目が涙でさらにキラキラしてる
俺の目からも涙が溢れ出た