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夜は、毎晩やってくる。
第1章 プレイ・フォー・ペイ

「……いいよな?」

 鈴木山くんが尋ねる相手はもう詩利香じゃない、あたしだ。
 直接あたしの目を見つめてニッコリと笑う。

 どうしよう……。
 どうしよう……。

 でも……五千円。さっきのと併せたらもう、一万円だ。

 ここまで来たなら……。

「うん……いい……よ」

 私が頷くなり、一人目の子が唇を押し付けて来る。

「あんっ! ンッ! ああンンッ!」

 それは、鈴木山くんと違ってとっても激しいキスだった。
 舌が、私の唇をねぶる。上も下も、裏側も。

 滑り込んで、私の上唇を咥えたまま、歯を舐めている。
 それがくすぐったい、気持ち良い。

 歯の次は反り返って奥へと潜り込んで来る。
 これ、完全な密着だ。私の口と彼の口でひとつの空洞ができてる。

 そして、その入口から侵入を許して、私の舌の上に唾液が垂れ落ちて……。

 ああっ……あっ……

 舌と舌の触れ合いが凄くいやらしい。

 今こうして、鈴木山くんから受け渡されるようにして抱かれている体同士の密着よりも。

 舌って裸なんだって、これ、今、あたしがしてるのは裸の男の子と触れ合っているんだって……濡れた接触が、嫌でもそれを意識させる。

「んんっ……ングッ……はあっ……ハアッ……ンッ……んぅんっ……んん……ふ、あ……ああむっ……んふぅっ!」

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