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夜は、毎晩やってくる。
第10章 ダンサー・イン・ザ・ダークライト
一雅も、リュートも、亮介も、激しい全身運動直後の荒い息をついている。
だが、誰も股間をエレクチオンさせてはいない。
自分自身が滾り、隠せぬほどの陶酔に身を任せることなく、見ている者が熱狂するわけがない。我を忘れるほどの激情がオーラとなって観衆の夢と共振するから人々は魅了されるのだ。
と、言ってもそれを言葉でわからせるのは難しい。
「いいわ、私に任せなさい」
そう言って、もう一人のアシスタントであるタエに例の物を持って来させる。
それは、用足ロミ特製の「ドリンク」だった。
男も濡れる催淫剤。
いわゆる媚薬の類だが、混ざっている成分はそれだけではない。
「まず、これを飲んで……あっ、一気に全部は駄目よ、強いから」
そう聞いて、一雅が少し怪訝な顔をする。だが、口答えはせずに飲料を口に運んで煽る。良い子だ。なかなか腹が据わっている。
リュートは一雅のその様子を見てから、そして亮介は最初から何も疑いもせず、ただ物珍しそうな顔で、それぞれ特製ドリンクを飲んだ。
「それから、ちゃんとした衣装に着替えて貰うわ」
ミズキに案内させて三人を更衣室へ。
ここからが本当のレッスンだ。